キャメルストーン
着工前は、以前あった和風庭園が全て解体された状態でした。もう一方、中庭には白いタイルが貼られ、中央にシンボルツリーを植えてほしいと頼まれました。
この庭は第一印象から宇宙をイメージした物にしようと決めていました。全面に敷かれた玉砂利部分を宇宙に見立て、あとは全て円形にして惑星を象っています。
中央の芝生の部分も円形にし、シンボルツリーのアオハダの株立が植えてある部分も同じ円形にし、一段高くしてあります。
円と円が交わっている部分にはキャメルストーンを貼って、ちょっとしたテラスに利用してほしいと考えています。
隣地境界の所にある花壇にはオベリスクを設置して、将来奥様がバラを植えて下さる予定です。
この庭は家庭菜園まで全て円形にしました。どのサークル石も、石の色味と、大きさや高さを全て違う物にして変化をつけています。
中庭にはシンボルツリーのナツツバキの株立が植えられ、白で統一された空間に潤いを与えています。
片道2時間かけての現場なのでかなり遠かったのですが、なかなか面白い
作品に仕上がりました。いつも通りビフォー・アフター形式で説明していきた
いと思います。
Before
After
この庭はすべて円をモチーフにしています。
芝生も花壇も家庭菜園も植栽地もすべて円!
大きな宇宙に惑星が浮かんでいる様なイメージで設計しました。ですから
敷砂利の部分は宇宙空間を模している事になります。しかも防草シートが
下に敷いてあるので管理も殆どかかりません。
植栽は主に雑木でまとめ、ジューンベリーの株立やアオダモ、クロモジ、ナ
ツハゼが植えてあります。
芝生の円と植栽地の円が交わっている所は段差がつけてあり、そこには
キャメルストーンを貼って、ちょっと腰掛けられる様にしました。
Before
After
隣地境界のブロック塀脇の花壇は、将来つるバラを這わせるべく円の中心
にオベリスクを立ててみました。
その下草にはハーブのアップルミントを植えてあります。中間には常緑樹
のモチノキを植えて、古いブロック塀を隠そうと考えました。
Before
After
タイルが貼られた豪華なテラスの中央には、シンボルツリーのナツツバキ
の株立が植えてあります。この木は玄関からもリビングからもピアノ教室か
らも全て見えるので、かなり重要な役割を果たしているのですが、立派な
樹形の木が植えられたのでホッと胸を撫で下ろしています。
After
テラス前のブロック塀脇にも常緑樹のソヨゴが植えてあります。何年か後に
は今の2倍位の大きさに成長して、上手く空間を仕切ってくれる事でしょう。
ここは米沢という事で豪雪にも耐えられる工夫と樹木を選択しました。
結果的に敷地内に入るとかなり別世界になるので、訪れた人達もきっと驚
かれるのではいでしょうか?
(設計した私もそうでしたので…。)
かなりの長丁場になりましたが、無事完成する事ができ満足していると共
にお客様にも喜んで頂けたので達成感でいっぱいです。この工事に携わっ
た職人達もよく頑張ったなと思います。
これからも色々水やり等、メンテナンスも大変ですがもっとより良い作品に
なるよう宜しくお願い申し上げます。
長い間、本当にありがとうございました。
着工前はこの様に入口が狭く、奥に行くと広い特殊な形状でした。
幅が狭いので、2台並列駐車は諦め、2連棟の縦列駐車にする事にしました。カーポートの前はギリギリ2台用のゲスト駐車スペースになっています。
オリジナルの門柱は枕木を組み合わせて作りました。
表札を照らす照明は奥様が選ばれました。長いアプローチを逆手に取り、玄関まで歩いていく途中、いろいろ変化のある訪れた人が楽しめる植栽にしたいと考えました。門柱の手前は、クリーピングタイムが地面を覆います。
中間部分は、ミツバツツジ、ウメモドキ、イレックスサニーフォスターの中木が植えられ、下草にはフッキソウが植えられています。
一番奥は、クロモジの株立やオトコヨウゾメが植えられ、下草にはフイリヤブラン、ガウラ、アベリアを植栽しました。
反対側には、玄関が通りから丸見えにならない様に、大きめのナツツバキの株立を植栽し、アカバナエゴノキの株立、ナツハゼを植え、下草にはイモカタバミ、低木にはシモツケを配植しました。
玄関側から振り返ると、いかに植栽の量が多いか分かると思います。
土間コンクリートは全て自由曲線が用いられ、それに合わせて土間コンクリートの中にキャメルストーンで象(かたど)った雲形の石貼りが3ヵ所設けてあります。これら全てが、モダニズムを追求したからこそ生まれた形です。
主庭になる部分は、隣の工場の放置された物が全て見えてしまうので、これをまずいかにアートに隠すかがテーマでした。
ここは、モダンアートを追求すべく、生垣も全て自由曲線で植栽しました。
生垣の自由に伸びた曲線と芝生の縁取りの曲線がアートを感じさせます。生垣は冬でも目隠しできる様に全て常緑樹にしました。シラカシ、ネズミモチ、マサキを用いて全て高さを変えて変化を出しています。
植栽は全て雑木類で、ヤマモミジ、カツラ、アカシデ、サワフタギ、カマツカ、アオダモ、トウカエデ、ネジキ等、今から里山の雰囲気を醸し出してくれそうです。
一番難関だった人力での客土入れも終わり、
次はいよいよ基本的な取り付け作業に入ります。
このように枕木によるステップと、テラスのアクセントになる
枕木を据え付けています。
完成するとこんな感じになります。
テラスとステップの間に段差をリズミカルにつけたので
もう一度整地をすればかなりいい感じになりそうです。
次に庭の中心部にある円形のテラス部分のピンコロを
並べていきます。
この中にキャメルストーンという石を貼っていきます。
一枚一枚ジグソーパズルのように並べていくので
これだけで約3日を費やしました。
将来はここにテーブルを置いて、バーベキューを
楽しむのもいいかもしれません。
次に花壇部分のピンコロを並べて、段差をつけていきます。