手水鉢

 

村山市はかなり雪が降る地域なので

「砂利のまま除雪機を使うと、砂利が飛んで危ないのでコンクリート舗装して欲しい」

というご依頼をいただきました。​

 

…がしかし、それだけではデザイン性に乏しいと感じ、

大胆にも和モダンの巨匠『重森三玲』風のデザインを提案しました。

 

【着工前】

 

雲形をモチーフにした大胆な曲線を描いたデザイン。

濃灰の石はクラストブラックという石で、それを乱張りしました。

 

 

コンクリートも曲線を描くとアートになります。

 

 

雲形に石を張るのがこんなに難しいと知ったのは、施工してからでした。

それでも流れ雲のように仕上がり、自画自賛しています。

玄関ポーチとの色味も良く、間に敷いた伊勢ゴロタ石がより高級感を漂わせます。

 

 

玄関先から眺めると、いかに大胆な曲線が描かれているか分かります。

この曲線を描くのに協力して下さった左官屋さんには、ただ感謝しかありません。

 

 

茶の間からの眺めもかなり良くなりました。

執念で曲げました!

伸縮目地もわざと斜めに入れて、デザインの一部を装いました。

 

 

石臼を2つ重ねて造った手水鉢。

周りの役石も、既存の石を再利用してものです。

お客様にもすごく感動して頂けました。

 

 

昨年の9月の着工から足掛け7ヶ月ようやく完成致しました。

既存の樹木を活かし、前の庭にあった景石や土台の切石、灯籠、手水鉢、飛石等を使いながら平面図に基づき、自分のセンスと直感、それに一子相伝の技を信じながらここまで造って参りました。

ようやく完成を迎えることができ、今まで味わったことのない達成感を得て、この仕事をやってきて良かったとつくづく感じております。

また、これだけの立派な建物と日本庭園が東根へのインバウンドに少しでも貢献できれば、すごく喜ばしいことだと思っている次第です。

前置きが長くなりましたが、出来上がった作品をじっくり堪能してください。

東の杜の案内板です。このような配置になっております。

土台の切石を再設置した石畳。所々欠けているところはゴロタ石を貼って馴染ませました。

正面に見えるのが交流館です。

なごみ倉にはオシャレなカフェ『杜のCAFE』が併設されており、気軽にお茶ができます。

なごみ倉と歴史資料館の間には芝生広場があります。

7月位までは芝生の養生期間の為、中に入られないように、ななこ垣を作ってみました。これだけでもシンプルながら味があります。

伝承館と収蔵館の間の芝生広場には、できるだけ自然の流れに近づけたせせらぎや洲浜があります。

川底も一個一個玉石を水の流れを意識してコンクリートに打ち込んでいるので、せせらぎの水音が心地よく響き、これが人工的に造られたということを忘れさせてくれます。

再設置された手水鉢や切石、飛石が上手くこの庭の景に馴染んでいます。

この東の杜の最大の売りは、昔ながらの茶室があることです。

その名も『緑筠亭(りょくいんてい)』と言います。

手水鉢は前からあった石臼を再活用いたしました。景石や飛石も再利用したものです。

アカマツの大木やクロマツは大型クレーンを使って植えました。これだけ大きい樹木が植えてあると、初めて見る人は既存木じゃないかと勘違いされる方も大勢いらっしゃるかもしれません。造ったばかりという感じにはどうしてもしたくなかったので、大変な仕事でしたがこだわってみました。

また、流れもこの先まで続いていきます。

露地との結界の為に、四ツ目垣と枝折戸を設けました。

室外機も景観にそぐわないので創作竹垣で隠しました。

流れは、大きな洲浜に囲まれた池に注がれていきます。

まだ樹々に葉が付いていないので淋しげですが、新緑の頃や秋の紅葉の頃は水面にそれらが映り込み、また違った風情を見せてくれることでしょう。

交流館の前には、もう一つ手水鉢が据えてあります。

この自然石の手水鉢は、石の中に埋もれていたのを見つけて据え付けました。この巨大な切石も土台に使われていたのを据え付けましたが、かなり迫力があり、この庭の景を引き締めてくれます。

この灯籠も再利用したもので、この朽ちた感じが時代の流れを物語ってくれています。

以上、この庭園に対して思い入れが深すぎて長文になってしまいましたが、本当に見る価値のある処なので是非足を運んでみてください。

まず訪れたお客様が玄関の扉を開けた瞬間に驚かれるそうです。

ピクチャーウインドウになっている為、目の前にこの坪庭が飛び込んでくるので「まるで京都に来たみたい!」と口々に言われるそうです。

更に畳を上がって見に来ると、こう見えます。

サッシが邪魔なので、開けてみると更に良く見えます。

御簾垣で仕切られた空間に、青石と白川砂のコントラストがくっきり見えます。

これは仕切りに瓦を使ったことも寄与しています。これにお客様が白川砂に砂紋を入れたくてレイキで入れておりました。

やはりこれは砂紋が浅く、専用の道具でDIYで作るしかありませんね。

必要最小限に植えられた樹木の間を手水鉢に落ちる水音が心地よく響きます。

これぞ「庭演」の極みと自負しております。

この工事もいよいよ仕上げの段階に入ってきました。

母屋前の手水鉢廻りの仕上げを行いました。手水鉢廻りを瓦で囲み、海を作っていきます。

コンクリートで仕上げるとこうなります。

この中に伊勢ゴロタ石を敷き詰めれば、海の完成です。

 

次に、芝生と玉砂利敷きの境界を竹柵ですることにしました。

杉の杭に割竹を釘で止めるだけの簡単なものですが、仕上がりはコスパ大です。

次に、流れがうまく出来ているか?試験的に水を流してみました。

結果、水漏れもほとんど無く、うまく池に溜まってくれました。あとはウォーターレベルの調節と水流の調節です。

ここまでくると完成形が見えてきました。あと少しの辛抱です!

 

今年度も残り僅か。どこまで追い込めるか正念場を迎えております。

まずは除雪しながら茶庭廻りの植栽を行いました。

ナツツバキの株立やアセビ、サツキツツジを植栽した後、リュウノヒゲ等の下草も植栽しました。

緑のボリュームが増えると庭の印象も奥行きがでてきて、かなり変わってきます。

 

次に流れに2ヶ所目の石橋を架けてみました。

切石ももちろん再利用なので高さと幅が合わず、石を削ったり微調整に苦労しました。

次に母屋前の役石等を据え付けていきます。

沓脱石はクレーンが使えず、昔ながらのチェーンブロックで吊り上げました。建物を傷つけることなく完了してホッとしました。

巨大な切石は大型バックホーで吊り上げました。

このバックホーでも、吊り上げるのに必死でした。

手水鉢や配石を据え付けていくと、庭の景がどんどん和に変化していくのが分かります。

吹雪の中、気力を振り絞って流れ石組を仕上げました。

寒さで手足の感覚が薄れていく中、気力だけが頼りでした。

手水鉢を照らす灯籠も、やはり以前の庭のどこかで使われていたものを再利用しています。

そんな努力の積み重ねで、ようやく母屋前の庭も大まかな形が見えてきました。

二つ目の石橋と大きな手洗いも無事に据え付け完了。

続いて流れもようやく完了しました。運んだ石で間に合って良かったです。

手水鉢廻りも細かな仕上げを残して完了です。

苦労して据え付けた大きな切石が、庭の大事なアクセントになって庭の景を引き締めてくれています。

これ以上の天候の回復はあまり見込まれないので、年内の工事は見送りました。

後は雪で枝が折れたりしないように雪囲いをして終わりです。2月初めからはまた作業開始して、3月中旬の完成を見込んでいます。

頼むからあまり大雪にならないことを祈るばかりです。

建築のために足場が架けられない樹木は伐採され、残っている樹々はそれ程良いものはありませんでした。

残された石材も元請さんの材料置場に放置された状態で、ただただ唖然とするばかりでした。

これらの石をすべて写真に収め寸法を記入し、使えるものとそうでないものを分類するだけでも、かなりの費用と時間を費やしました。

まず最初に手掛けたのは茶室の前の庭でした。

あまり樹形の良くないキャラが一本立っているだけで、これは残念ですが処分することにしました。

次に既存の手水鉢と石を使って、蹲踞(つくばい)廻りを仕上げてみました。

織部灯籠以外はすべて以前の庭にあったものを再利用してみました。

最初からこの調子なので先が思いやられます。前途多難な道のりがまさにこれから始まろうとしています。

作庭工事の主役はやはり植栽です。

雑木類を植える事で手水鉢廻りの落ち着きが違います。

まずは例によって樹木を剪定して樹形を整えます。

次に雑木を植えていくと、一気に景観が変わっていきます。

手水鉢廻りも劇的に変化していきます。

低木のサツキや下草のリュウノヒゲ等を植えれば尚更です。

ここまで植え終わるとグッと仕上がってきました。

残すは創作塀の設置と土間コンクリートの打設です。

瓦で囲んだ和モダンを目指したテラスも必見です。どうぞご期待ください。

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着工前はこんな風になっていました。

そこで、管理の楽な庭にと、リ・ガーデンを頼まれました。

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立ち枯れしている樹木や、要らなくなった草花を思い切って整理しました。

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ナツツバキの株立やヤマボウシの株立を移植して、新たにクロモジやアオダモ等の雑木を植栽しました。

思い切った曲線で仕切り、約半分のスペースは防草シート+玉砂利にして、管理の時間を大幅に削減する事ができました。ブドウ棚も新たに木製で作り直し、単管パイプで補強しました。これで積雪対策も万全です。

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コンクリートの躯体の上に、新たに鳥海石を組みました。

3種類のモミジ(荒皮性モミジ、ヤマモミジ、コトノイト)を植えて、山野の雰囲気を醸しだし、下草には水辺にとてもよく合うシャガを植えてみました。

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埋まっていた手水鉢を再利用し、伊勢ゴロタ石で作った洲浜の上を池のオーバーフローした水が流れていく様にし、涼しさを感じさせます。それをより水辺っぽく演出する為に、ミソハギやシダ類を植えました。

池の周囲に縁取りした半ピンコロも、額縁の役割を果たしてくれて、和モダンな感じに仕上がりました。

池周りの伐根、解体が完了したら、こんな感じになりました。

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この池のコンクリートの躯体に鳥海石を載せて石を組んでいきます。

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石を組んでいくうちに、少しずつ庭の表情が変わっていきます。

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組んでいるうちに石が足りないと感じ、当初の倍の石を組む事にしました。

その分、かなり迫力が出てきました。

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池に埋まっていた手水鉢も堀り上げて再設置します。

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何とか石組みが完了しました。まだ仕上げが残っていますが、随分雰囲気

が変わりました。ここに盛土して植栽すれば、京風庭園に生まれ変わると

思います。私も何だかワクワクしてきました♪

着工前はこんな風に樹木と石で溢れていました。

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建物の北側も大きなモミジとイトヒバがあり、この

2本を伐根して駐車スペースにして欲しいと頼まれ

ました。

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完成形はこのようになりました。

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狭かった家の入口を大きく広げ、車の出入りが

スムーズになるようにコンクリートを打設しました。

雪が降れば、ここに井戸水を流して流雪する予定です。

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大きな樹木は殆ど伐根しました。

石も色んな石がたくさんあったので、形のいい物

だけを残し、石組みしました。

石臼も手水鉢として再利用し、新たな役割を与えました。

その下には、小舗石を敷き詰め和モダンな感じに

仕上げました。

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年代物の石臼は、やはり存在感が違います。

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洗い場も全て補修したので、殆ど新品のようです。

その奥には既存の石で土留石組みを行い、新たな

植栽スペースを設けました。

このように着工前とはまったく別な庭になり、お客様は

もちろん周囲の方々からもお褒めの言葉を頂き、恐縮

している次第です。

 

7月中旬~11月までに亘る長丁場でしたが、事故もなく

無事完成して大変良かったと思います。

長い間、私達職人に対してお茶等のお気遣いを頂き

感謝しております。本当に有難うございました。

これからも、長いお付き合いをどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

作庭家が提案するこだわりの外構


 いろんなハウスメーカーや工務店で建てられた、様々な建築様式にいかにトータルコーディネイトできるか、それによって街並みにあるお客様の家全体の印象が大きく変わってくると思います。
 

 当社のデザインは「作庭、植栽」の得意分野のみに特化するのではなく、カーポートや物置の配置、アプローチ、それらを結ぶ動線、外部とのプライバシーの確保まで細かく気を配りながらお造りいたします。
 

 単に美しいだけではなく、使い勝手も良く、それでいて管理も楽な、全ての意味でご満足いただける作品を提供させて頂きます。 特に職人が丁寧に作り上げた石積み、石貼りの美しさに、庭師としての技のこだわりを、きっと感じ取って頂けると信じております。 是非、施工事例の画像をご覧ください。

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