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洋風企画提案

「そよ風の散歩道」 (完成した庭はこちらからご覧になれます。) 

そよ風の散歩道

設計者よりコメント


[東側]

洋風企画提案

当社のホームページをご覧になり、仕事の御依頼を頂きました。


植物に対する知識とこだわりを持たれているお客様で、とても勉強熱心という印象をお受けしました。


ガーデニングのご要望として、次の点をあげられました。

  1. 隣家との境界にガーデンフェンス的なもので遮蔽し、それにつる性植物を這わせて楽しみたい。夜にはレトロなランプ(指定商品有)を取り付ける事でライトアップしたい。
  2. 雑木林の中を通る小径風な石畳の苑路がほしい。
  3. ガーデニンググッズを収納でき、ちょっとした作業も可能な小屋的なものがほしい。

1.のご要望には、既製品の格子状のラティスに当社オリジナルのネットフェンスを取りつけたガーデンフェンスを組み合わせ、さらに強度アップを計る為コンクリートブロックの基礎にH型アンカーを埋めこみ、それに柱を固定する事で対処しました。

これに、一度つる性植物が這ってしまうとフェンスから取りはずして交換するという作業が困難になってしまうので、ネットフェンスの方に限定してつる性植物を這わしてもらい、木製の格子状のラティスの方にはハンキングバスケットで彩りをつけてもらう事にしました。

またライトアップは、家の窓からこぼれてくる灯りを計算しながら、一番効果的な所へ、昭和初期へタイムスリップしたかの様な、レトロなガーデンライトを取り付けました。

庭の北口には、R状のラティスと、それに木製の扉を取り付ける事で、庭の北口としての位置付けを持たせています。


2.のご要望については、小径風な石畳の苑路に、作業するに必要な所や通り道の所だけにアクセントとして、錆御影石の平板を敷きました。

それ以外の所は、砕石場に足を運んで、4トン車1台に二人で1日掛かって1個1個選んで運んできた富沢石を小端使い(縦に埋め込み)にして、1個1個バランスを考えて1個1個大勢の職人が何日も掛けて、ハンマーで叩いて仕上ました。

その甲斐あって、緩やかなカーブといい、足の裏に伝わってくる感触といい、とても気持ちの良い仕上がりになりました。

それに合わせる植物も、カツラの株立ち、オトコヨウゾメ、ヤマモミジ、ナツハゼ、ヤマボウシ、ブルーベリー、イングリッシュホーリーなどの樹木を織り交ぜて植栽し、地被には、シモツケゴールドフレーム、シュウカイドウ、イソトマ、フイリヤブラン、アポイギキョウ等を植え付けました。

この二つの相乗効果も手伝って、そよ風が涼しげに通り抜けるような、やさしい散歩道が出来上がりました。


3.のご要望について、収納可能な作業小屋の建て方ですが、大まかな図面をひいて作業を行ったのですが、建築工事が不慣れなせいか、大工さんと私とお客様との意思の疎通がうまくいかず、なかなか好みの物を仕上る事が出来ず、何度も手直しした結果、何とか使える状態の物が完成しました。


たいへんご迷惑をおかけ致しましたので、当社の今後の課題として、施工業者も含め、検討していきたいと思います。


洋風企画提案


[北側]

内側には、収納スペースも兼ねた間仕切りのウッドフェンスを、外周にはウッドフェンス、東側には、ガーデンフェンスとマッチしたものを施工してほしいと頼まれました。


間仕切りのウッドフェンスは、既製品を加工し、扉を取り付けることで収納できるようにし、中から見ても木のもつ柔らかさで違和感のない仕上がりにおさまりました


外周のウッドフェンスは高さ制限もありましたので、高さ90cmのものを使い低く抑えて、デザイン上の統一感を計る為に、同じ格子状のものを選びました。


植栽は、ヒイラギモクセイやブルーヘブン等の常緑のものを選び、ウッドフェンスに鮮やかな緑が映えるように工夫しました。


[西側]

西日が強く照らしますので、ノムラモミジやカツラ、エゴノキの株立、ヤマボウシ等の雑木の高木でこれを防ぎ、加えて外観に彩りを与えていきます。

低木には、淡いピンクの花が三ヶ月間位咲きつづけ、美しさが長持ちするアベリアの密植を中心に、地被にはコニファーのブルーカーペットを敷きつめています。


やがて、これがコンクリートの方へ下垂していけば、見事な3段植栽となり、変化の中にも存在感のあるガーデンになってくれる事でしょう。


最後になりますが、当初は東側だけの施工の予定が、私の提案を受け入れて下さり、北側,西側まで施工させて頂き、全体的に統一感のあるガーデニングに仕上げる事ができました


もし、某ガーデニング雑誌の取材が来た場合は、迷わずW邸様の所へお声掛け致しますので、その時は宜しくお願い致します。


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