施工作品13 天童市T様邸
天童市T邸 (一部移植木使用)
和風庭園を作りたいとの相談を受けましたので、さっそくお宅に訪問した所、奥行きが1.8mしかない事がわかりました。
そこで、「いかにこの庭を広く見せるのか」そこを設計の最大のテーマに設計に入りました。
隣地の水周りを見えなくする為、リビングから見える範囲の3間を御簾垣に致しました。(もちろん、耐久性を考慮して、柱と骨組みはアルミ材を使用しています。)
この御簾垣を背景に、鳥海石で三尊石組を行いました。
手水鉢はあえて夏目型を使用し、かけひを石組みの後ろから渡すことで奥行きのない分、視線をうまく上下に移動させる事で広く感じる様、演出しています。土留めは全て鳥海石の石組で行い、苑路は全て玉砂利敷きにしてあります。
植栽は、ナツツバキやツリバナヤマボウシ等の株立やヤマモミジ、ハナミズキ等の雑木を植える事で、新緑から紅葉まで、四季の移り変わりを目と肌で感じてもらいたいと思っています。
また、根〆めにはサツキツツジとヒラドツツジを密植刈込みを行い緑の量(ボリューム)をもたせました。
下草はフイリヤブランやリュウノヒゲを用い、土を見せず地面を覆いつくす事でとても豪華に見えます。
夏目型の手水鉢は、大きくて平らな自然石の上に置かれ、その周りは富沢石の乱張りをする事で、どこか京風の香りを漂わせます。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。