静かなる時を求めて(令和元年度施工)
「京都にある坪庭の石庭をイメージした庭をつくりたい」とご依頼いただきました。
芝生が主体の洋の庭から、枯石組が主体の和の庭に大変貌を遂げました。
富沢石を貼った石畳風の苑路、
この趣がかなり重要な役割である事を気付かせてくれます。
7個の石でまとめられた石組も、眺める角度により、いろんな表情を見せてくれます。
この坪庭に使用した鮫川石は、京都の庭によく使われている青石(緑泥片岩)と同じものです。
そこで砂利も、京都の白川砂利を取り寄せて敷き詰めました。
植栽は既存の板塀とうまく馴染ませる為に黒竹とリュウノヒゲだけに留めました。
石庭が仕上がってくるにつれて、お客様の方も熱が入られ、
門柱と目隠しの板塀の追加発注をいただきました。
建物の外壁と合わせて使った白い天然石が貼ってある最高級の化粧ブロックは
アプローチの白いタイルとも相性が良く、うまく納まりました。
黒御影とステンレスを組み合わせた表札も、程良いアクセントになっています。
中庭から見た景色は、「この先どんな庭を見せてくれるのだろう?」という期待を膨らませてくれます。
単なる目隠しではない、こういった所が庭師の腕の見せ所だと思います。
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