京味津々(平成25年度施工)
「家の中に居ながらにして、京都風の庭を見せてあげたい。」
最初の打ち合わせの時、今回の設計のテーマはこれでいこうと決めました。
何故なら、お話を伺うと、何度も京都に御夫婦で旅行に行かれているとの事。
これは頑張ってみるしかないでしょう。
隣との境界には四ツ目垣を施工し、空間を仕切りました。
白御影石の平板を直線に並べる事で遠近法を用い、あたかも距離があるような
錯覚が得られます。
この先にどんな庭が待っているのか、想像を掻き立たせてくれます。
主庭には、既存のヤマモミジとハナミズキを残して剪定し形を整え、ナツツバキを移植したり
ツツジ類を移植したりして再利用しました。
その他にも、ツリバナやナツハゼ・オトコヨウゾメといった雑木類を植栽して、山野の風景を
現そうとしました。
手前に見える三尊石は、もともと庭にあった石を再設置して流用しました。
縁取りには瓦を縦に埋めて、和を意識しました。
下草にはリュウノヒゲを中心にナルコユリや、ダイモンジソウを植えてコケの代用にしました。
土の部分が見えなくなることで、より自然に近い景色を演出することが出来ました。
施主の希望により、小さいながらも畑を作ったので、それとの境に金閣寺垣を設けました。
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