承前啓後(令和2年度施工)
江戸時代末期に造られたという、由緒正しい庭。
なるべく触れずにちょっとした手直しで修景するのが目的でした。
【着工前】
建築会社の方が設置された切石。
歩きづらく見た目もあまりよろしくなかったので
切石の寸法を全て計測し再設備致しました。
伊勢ゴロタ石を周りに打ち込むことで
延段風のアプローチに生まれ変わりました。
手付かずだった家の西側も土を入れ替えてアオダモの株立を植え、
それに合わせてミツバツツジの刈込でまとめました。
瓦を縦使いにして埋めた縁取りも良い味を出しています。
玉石がただ並べられ、夏目の手小鉢は雨落ちに使われていましたので
これらは全て取り外しました。
夏目の手小鉢は縁側の脇に再設定し
飛石は高さを調整して再設置致しました。
沓脱石の周りは富沢石の乱張りを行いました。
なだらかな曲線を描く事で和モダンな感じに仕上がりました。
これまた雨落ちに埋められていた小ぶりの手水鉢も再設置し
汚れていた玉石も洗って並べ替えました。
周囲に玉砂利を敷き詰めたら
どこか大正のにおいが香るノスタルジックな庭に仕上がりました。
アプローチが素敵になったら、この部分も修景せざるを得ませんでした。
土留は富沢石を野面積みにしました。
前から据えられていた手水鉢に、湯涌石・手燭石・前石を据え付け、
その手水鉢に添うように曲がりの入ったヤマモミジを植えました。
アオハダの株立を主木にして
奥行きを出す為にナツツバキやナツハゼを植えています。
この前庭は、建物との調和を目指して和モダンに仕上げてみました。
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